薬剤部業務
支援システム
開発の経緯
株式会社デンショクは印刷・出版に関するシステム開発を行っており、病院関連の業務としては薬剤部で使用する院内医薬品集(冊子)作成のお手伝いをさせていただいております。
院内医薬品集の掲載項目については、添付文書のデータを元に冊子にすると分厚くなることを避ける為に簡略化された医薬品のデータベースをメンテナンスしています。
ある病院の薬剤部から院内医薬品集(冊子)を納品した後、弊社の業務内容についてお話する機会をいただき、Web等のシステム開発を行っていることを説明させていただきました。
当時その病院の薬剤部は病院の建て替えに伴う引越しを予定しており、薬剤部内の書棚にある大量の紙の資料整理という課題を抱えていました。
引越し先の病院の薬剤部は、引越し前の薬剤部よりスペースが狭くなることが決まっており、ペーパーレス化という観点からも何か良い方法がないか?というご相談を受けました。
そこで紙の資料をスキャニングしてPDFファイルに電子化し、各ファイルを検索、参照するためのデータベースの構築と検索システムを作成させていただきました。スキャニングの作業に関しては書棚にあるもので、既に不要となった資料は廃棄などの判断が必要で、日常業務で使用している資料のため室外に持ち出してスキャニングの作業を行えないといった条件から、スキャニング用のプリンタを薬剤部に持ち込み現地に作業者を派遣して作業を行いました。
検索システムについては、病院内のイントラネットで使用するためにWebの技術を用いて開発することになりました。構築するデータベースの項目はスキャニングするPDFファイルに対して、検索キーワードやタイトルといった内容を元に構築しました。
また、冊子の医薬品集の内容を同様のシステム上で閲覧できる機能も実装しました。
さらに、この病院ではDI室への問い合わせ内容(DI質疑応答録)をExcelで管理されていたのですが、DI質疑応答録についてもシステム上でデータの管理ができる機能を実装いたしました。
このシステムが実運用に入り、病院の方に感想を伺ってみると「ペーパレス化に伴い引っ越し後のスペースが確保できたとともに、薬剤部内の情報も本システムで一元管理、データベース化ができてよかった。このシステムは他の薬剤部でも使いたいところがあるはずだ。」とご評価いただきました。
他の薬剤部にも「薬剤部業務支援システム」をお使いいただき、病院ごとに違う運用がされている部分については改良を続け、より使いやすいものになるように開発を続けてまいりました。徐々にご導入いただいている薬剤部が増えてきています。